粉瘤atheroma

粉瘤

粉瘤は医学的には表皮嚢腫、沖縄の言葉でトーフヌカシーと言います。皮膚科形成外科の診療をしていると1日に数人診るような最も多い良性の腫瘤です。
皮膚の下に表皮が埋もれて袋(嚢胞)ができ、そこに皮脂や古い角質がたまって少しずつ大きくなっていきます。
治療は手術をして皮膚の下に埋もれている袋(嚢胞)をきれいに残らないように摘出することです。

手術方法は2通りあります。

1.通常の摘出手術

皮膚を切開し、袋(嚢胞)を破らないように丁寧に周囲から剥がしながら摘出する方法です。摘出後は丁寧に縫合し、できるだけ目立たない傷にします。
取り残すことが少なく確実な方法です。

2.くり抜き法(へそ抜き法)

パンチと呼ばれる器具で粉瘤に小さな穴を開け、内容物を揉み出します。
その後しぼんだ袋を周囲から剥がし取る方法です。傷が小さいという利点がありますが、通常の摘出手術より取り残す可能性は高まります。

当院では1と2の中間にあたる小切開摘出術で手術を行うことが多いです。

炎症性粉瘤

粉瘤(トーフヌカシー)は普通、痛みがありませんが、炎症を伴うと赤く腫れたり、痛みを伴うようになります。これを炎症性粉瘤と呼びます。ひどくなると膿がたまって、我慢できない痛みになったり、破れて膿が出てきたりして、慌ててクリニックに来られる方も多いです。

治療は炎症の程度により最適な治療を判断します。
炎症がそれほど強くない場合は、数日間抗生物質を内服し炎症を抑えます。
炎症が強い時に摘出手術を行おうとしても再発しやすくなるため、炎症が治まった後2~3ヶ月おいてから摘出手術を行います。
炎症が激しく膿がたまってしまった場合は、抗生物質が無効となります。たまった膿を出すために皮膚を切開し膿や内容物をできるだけ丁寧に取り除きます。その後洗浄を続けることで2週間程度で治ります。
炎症性粉瘤の場合、原則的に摘出手術を行いませんが、場合によっては皮膚切開と同時に可及的に粉瘤カプセルをとる場合もあります。