目次
当院はにきび治療に力を入れております。
通常のにきびから、なかなか治らない難治性のにきびまで診療します。
また、にきびと思っていたが、毛包虫性ざ瘡・酒さ・酒さ様皮膚炎(ニキビダニと関連)やマラセチア毛包炎(カビが原因)ということもあるのでしっかりと診断することが重要です。
保険治療で使われている薬を基本としますが、やはり標準的な治療ではどうしても治ってくれない方が少なからず存在します。そういった難治性のにきびに対しては相談の上、ゼオスキンヘルスの外用(ホームケア)やスピロノラクトン+低用量ピル、イソトレチノインの内服など、より効果が出やすい治療を提案することも可能です。
また、ケミカルピーリングやレーザーピーリング、フォトRF、LED治療、ニキビ跡にはダーマペン4やフラクショナルレーザーまで数多くの治療選択肢を用意しております。
にきびは 1皮脂分泌の増加 2毛穴のつまり 3アクネ菌の増加が原因といわれています。
これらは年齢やホルモンバランス、ストレスや疲労などの生活スタイル、紫外線や乾燥、間違ったスキンケアなど多くの因子が関係しています。
にきびにはコメドや白ニキビといったにきびの始まりから、赤ニキビや黄にきびといった炎症を伴っているにきび、さらには膿腫・結節と呼ばれる重症化してニキビ跡になってしまうものまで様々な種類(段階)のにきびがあります。
にきびの種類(段階)に応じてにきび治療も異なります。
にきびの治療目標はにきびをできなくするとともに、にきびの悪化を防いでにきび跡をつくらないようにすることですが、できてしまったにきび跡に対しても治療手段があります。
以下にあげる酒さや酒さ様皮膚炎、ステロイドざ瘡、毛包虫性ざ瘡、マラセチア毛包炎、白癬性・カンジダ性毛瘡は通常のにきび治療では治りません。
治療を続けてもなかなか治らないという方は是非一度受診してください。
酒さや酒さ様皮膚炎は顔のほてりや赤みで始まり、進行するとにきびのような赤く膿んだブツブツを伴うようになる病気です。
ステロイドざ瘡はステロイドやタクロリムスの長期にわたる外用により出現し、顔の赤み、にきびのようなブツブツや膿んだようなブツブツの混在も診られます。
まずはステロイドなどの薬剤を中止すると改善しますが、一時的に悪化しながらゆっくり治っていくことが多く忍耐強く治療していく必要があります。
ニキビダニが関係しているともいわれており、これを抑える薬剤が奏功することがあります。
いわゆるニキビダニによるもので、にきびと非常に似ています。誰の顔にもいるニキビダニですが、様々な要因により皮脂のバランスが乱れてくると増加して毛包虫性ざ瘡になります。
体の表面には誰にでもマラセチアというカビ(真菌)がいます。
マラセチアの増殖が原因で毛穴に一致して赤いにきびのようなポツポツができるのがマラセチア毛包炎です。
胸や背中に好発しますがあごやくびにできることもあります。
青壮年男性の鼻下やあごの濃いひげの部分に一致してにきびのような膿んだブツブツやかさぶたができやすくなり、髭剃りで繰り返します。
ブドウ球菌など細菌性のものを尋常性毛瘡、カビ(白癬菌やカンジダ)が原因のものを白癬性・カンジダ性毛瘡といいます。
髭剃りの度に悪化しますので永久脱毛をおすすめします。(医療脱毛)
にきびの治療の主体は塗り薬の継続といっても過言ではありません。
にきびをできにくくする外用薬(毛穴の詰まりをとる作用・角質剥離作用・ピーリング効果)と抗菌外用薬(殺菌作用)です。
通常、これに乾燥を防ぐ保湿剤を加えて3種類のセットでお渡しします。
ここで重要なのは毛穴の詰まりをとる作用の外用薬は、特に使い始め2週間(~1ヶ月)をピークにかゆみや痛み乾燥などの刺激症状がでるため使い方に気を付け、自己判断で止めないことです。
徐々に刺激症状も減り使いやすくなるので使い始めは何か不安なことがあればすぐに相談してください。
ディフェリンゲル
毛穴のつまりをとるピーリング効果があり、白にきびに効果があります。
ベピオゲル
毛穴のつまりをとるピーリング効果と酸による殺菌効果があり、白にきびと赤にきびに効果があります。
エピデュオゲル
ディフェリンゲルとベピオゲルが混ざっています。
刺激症状も強いため最初から使うことはありません。
ディフェリンゲルやベピオゲルを使っていて効果が足りないと感じる方に処方することがあります。
デュアックゲル
ベピオゲルに抗菌薬ダラシンTゲルが混ざっています。
炎症を伴ったにきびがたくさんある方に処方します。ある程度炎症が落ち着いたらベピオやディフェリンに変更します。
抗菌外用薬は全体に塗り広げるのではなく、赤にきびや黄にきびといった炎症を伴ったにきびだけに塗ってください。
アクアチムクリーム・ローション
ダラシンTゲル・ローション
ゼビアックローション
イオウとカンフルを含有するローションです。
イオウは角質軟化・脱脂作用の他、殺菌やニキビダニにも効果があります。
ディフェリンやベピオが使用できる前はにきび治療の主役でしたが、現在はたまに使われる薬になりました。
抗生剤内服
赤にきびや黄にきびといった炎症を伴ったにきびが、中等度以上ある場合に処方します。抗生剤は長期間内服すると効かなくなるため塗り薬の治療を基本とし、悪化時のみ使用します。
ビブラマイシン(テトラサイクリン) ルリット(マクロライド) ファロム(ペネム) レボフロキサシン(ニューキノロン)などを使い分けています。
ビタミン剤
ビタミンB2・B6・Cは皮脂を抑える働きがあります。
ビタミンC・L-システインは炎症の後の黒ずみ(炎症後色素沈着)を改善します。
漢方薬
当院で処方するにきびの漢方薬は7種類です。
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう) | 初期のにきびで炎症が比較的弱く、小膿疱が散発 |
---|---|
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう) | 慢性の発赤を伴うにきび 浅黒く皮膚乾燥傾向 |
清上防風湯(せいじょうぼうふうとう) | 顔面紅潮を伴う赤にきび 思春期 青年期のあぶら肌 |
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう) | 発赤腫脹を伴った膿疱、面疔 |
桃核承気湯(とうかくじょうきとう) | 月経前に増悪 のぼせタイプ 便秘傾向 |
桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん) | 月経と関連してにきびが悪化 のぼせタイプ 女性の大人にきび |
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) | 月経と関連してにきびが悪化 色白 冷え性 |
抗真菌剤(イトラコナゾール)
マラセチア毛包炎や白癬性毛瘡で症状が強く塗り薬(ニゾラール)でコントロールがつかない場合処方することがあります。
トレチノインクリーム(0.1%)
強いターンオーバー促進作用で毛穴のつまりの原因となる角質を剥がし、さらに皮脂腺の機能を抑制するため海外ではにきびの治療薬として使用されています。
ディフェリンゲルやベピオゲルよりも角質剥離作用が強いので、保険治療でうまく治らない場合の選択肢になります。
ハイドロキノン(4%)
メラニンを合成する酵素(チロシナーゼ)を減弱させる効果とメラノサイトの働きを抑えてメラニンの量を少なくする効果があります。
ハイドロキノンはとても強い美白効果があり、にきび跡のくすみ、黒ずみに効果を発揮します。
トレチノインと併用することでより効果が高まります。
ゼオスキンヘルス(ZO SKIN HEALTH)
ゼオスキンヘルスは当院スタッフが自信をもっておすすめする医療機関でしか扱えないホームケア商品です。
しみの治療としても良い結果を得られるゼオスキンヘルスですが、難治性のにきびにもよく効きます。
特にミラミンやミラミックスはハイドロキノンをベースにしている商品で、これにお好みの量のトレチノインを加えることでにきびが治るだけでなく、柔らかく透明感のある肌に生まれ変わります。
ディフェリンゲルやベピオゲルなど使っているが効果がはっきりしないと思われる方は是非お試しください。
しみの治療にも使われるハイドロキノンをベースにつくられているのでにきび跡のくすみや黒ずみにもよく効きます。
AZAクリア(アゼライン酸の入ったクリーム)
アゼライン酸は海外では以前からにきびの治療薬として使われていて、ビタミンA誘導体に次ぐ第2選択薬と位置付けられています。
酒さや酒さ様皮膚炎にも効果があります。
保険治療薬のディフェリンゲルやベピオゲルでは刺激が強くて使えない方におすすめです。また妊娠中や授乳中の方も安心して使えます。(穀物にも含まれており食品として摂取している成分です。)
美白剤としても効果があり4%ハイドロキノンと同等の効果と報告されています。
メトロニダゾール配合クリーム
メトロニダゾールは寄生虫や細菌に対する薬剤ですが、外用すると皮膚の炎症や血管拡張を抑える効果があります。
そのため海外では酒さ、酒さ様皮膚炎の方に広く使われています。
日本では保険治療の対象になっておりません。
スピロノラクトンは元々、高血圧の治療薬として長い間使われてきた薬剤ですが、欧米ではにきび治療に用いられます。
男性ホルモン(アンドロゲン)の働きを抑えて女性の大人にきびを改善します。
保険治療で効果を得られない重症の方に限り処方します。
効果が非常に高く中止後もリバウンドを起こしにくいといわれています。
生理が止まることがありますので低用量ピル(マーベロン28)と併用して使用します。
ロアキュタンやアキュテインが有名ですが高額なため、当院ではジェネリックのアクネトレントを採用しております。
イソトレチノインは海外で重症のにきび治療に広く用いられている薬剤で97~98%の患者さんで改善がみられるという報告があります。
イソトレチノインは皮膚のターンオーバーを促進し角質を薄くするとともに、皮脂の分泌を減少させ重症のにきびを改善させます。
通常6ヶ月で1クール終了となります。
効果が非常に高く中止後もリバウンドを起こしにくいといわれています。
重大な副作用を生じることがあるため、リスクを十分に理解できる患者さんにのみ処方いたします。
メトロニダゾール
毛包虫性ざ瘡などニキビダニ症はメトロニダゾール外用でコントロールがつかない場合に処方することがあります。
ケミカルピーリング(サリチル酸)
にきびの治療としては歴史が長く、保険治療で治らないにきびの治療として、まず最初に思いつく治療でしょう。
下記のイオン導入も同時に行うと、さらに効果的です。
イオン導入(ビタミンC導入)
ビタミンCは皮脂の過剰な分泌を抑え、炎症や肌荒れを改善させます。
皮膚に微弱な電流回路をつくり、有効成分を肌深くに送り込むことができるため、単純塗布と比べ30倍以上浸透するといわれています。
ゼオスキンヘルス(ZO SKIN HEALTH)
ゼオスキンヘルスは当院スタッフが自信をもっておすすめする医療機関でしか扱えないホームケア商品です。
しみの治療としても良い結果を得られるゼオスキンヘルスですが、難治性のにきびにもよく効きます。
特にミラミンやミラミックスはハイドロキノンをベースにしている商品で、これにお好みの量のトレチノインを加えることでにきびが治るだけでなく、柔らかく透明感のある肌に生まれ変わります。
ディフェリンゲルやベピオゲルなど使っているが効果がはっきりしないと思われる方は是非お試しください。
しみの治療にも使われるハイドロキノンをベースにつくられているのでにきび跡のくすみや黒ずみにもよく効きます。
レーザーピール(スペクトラピール)
表皮のターンオーバーを促進し角質の汚れを除去します。
また、皮膚の深部まで熱エネルギーが入るため、コラーゲンを生成し肌質改善、毛穴の縮小効果があります。
LED治療(ヒーライト)
にきびに対するヒーライトの効果はアクネ菌の殺菌効果、ターンオーバーの促進、創傷治癒促進効果があげられます。
にきびができやすい方は肌の血行不良やうっ血が根本にある方が多いです。
一度ヒーライトにあたってみると分かりますが、他の機器にはない強力な血行促進作用がありますので、徐々に健康でハリのある、にきびのできにくい肌になっていきます。
ピーリングやレーザーピールなどあらゆる治療と同時に行うことでさらに効果を高めてくれます。
何より良いのがスタッフによる施術でなく、上の写真のように11分間あてるだけなので値段が安く継続しやすいことです。
ゼオスキンヘルス(ZO SKIN HEALTH)
現在進行形のにきびにもよく効きますが、しみの治療にも使われるハイドロキノンをベースにつくられているので、にきび跡のくすみや黒ずみ(炎症後色素沈着)によく効きます。
特にミラミンやミラミックスはハイドロキノンをベースにしている商品で、これにお好みの量のトレチノインを加えることでにきび、にきび跡が治るだけでなく、柔らかく透明感のある肌に生まれ変わります。
レーザートーニング
にきび跡のくすみやや黒ずみ(炎症後色素沈着)には肝斑治療に使われるレーザートーニングを行います。炎症によってメラノサイトが反応しメラニンを過剰産生している部分なので、Qスイッチレーザーやフォト治療を行うと再び炎症を起こし、悪化したり長引いたりします。(肝斑も同様)
レーザートーニングはレーザーを低出力で照射し、メラノサイトを刺激しないでくすみや黒ずみをとってくれます。
イオン導入
ビタミンCはメラニン生成を抑制し、くすみや炎症後色素沈着を改善させます。
トラネキサム酸はメラノサイトの活性化を抑制し、グリチルリチン酸は炎症を鎮めます。
LED治療(ヒーライト)
くすみや色素沈着に対するヒーライトの効果はターンオーバーの促進・マクロファージの活性化・血行促進です。
ターンオーバーを促進し、表皮のメラニン排出を早めます。
トーニングなどで破壊された深い部分のメラニンは老廃物となり、マクロファージが取り込み、血行に乗って体外に排出されます。ヒーライトはこの効果をしっかり高めてくれます。
トーニングとヒーライトを繰り返し行うことで、にきび跡のくすみや黒ずみが改善し、透明感のある肌になっていきます。
フォトRF ePlus
フォト治療の原理は黒い色素(メラニン)、赤い色素(血管内のヘモグロビン)、水(真皮内の水分)に光が反応し熱エネルギーが発生します。
その結果、メラニンが破壊されてくすみが減り、血管が破壊されて赤みが減り、真皮コラーゲンが再構築されてハリがでます。
これを利用してニキビ跡の赤みを治療します。
LED治療(ヒーライト)
にきび跡の赤みに対するヒーライトの効果は創傷治癒促進作用です。
赤みの正体は、今まさにキズを治そうとして、体が反応し新生血管(毛細血管)が増加しています。血管内の赤い色素(ヘモグロビン)が透けて赤く見えるのです。
創傷治癒過程が終了すると無駄な血管がなくなり元の色に戻ります。
レーザーピール(スペクトラピール)
ロングパルスレーザーを照射し真皮に熱エネルギーを発生させ、コラーゲンの再構築を促します。その結果ハリがでて、にきび跡や毛穴が目立ちにくくなります。
ダーマペン4+成長因子導入
ダーマペン4は髪の毛より細い超極細な針で肌の表面に小さな穴をつくります。
これによってつくられたキズの創傷治癒過程で行われるコラーゲンの増生を利用して、ニキビ跡や毛穴の開き、肌のたるみ、小じわを改善し、ハリのある肌に導く治療です。
フォトやレーザーピールより治療強度が高く、フラクショナルレーザーより治療強度が低いため1回の治療で効果を出したいが、ダウンタイムが長くとれない方におすすめです。
CO2フラクショナルレーザー
フラクショナルレーザーはダウンタイムが受け入れられれば、にきび跡のクレーターには最も効果が高いといえます。肌に極小の穴を無数に開けて肌を再生させます。1回の治療で10~15%が新しい肌に入れ替わるといわれます。
約1週間のダウンタイムを要しますが効果は高いです。
LED治療(ヒーライト)
クレーターに対するヒーライトの効果は真皮のコラーゲンやエラスチンの生成の促進です。ヒーライトは皮膚の深部までエネルギーが到達しハリがでて、にきび跡や毛穴が目立ちにくくなります。
フォトRF ePlus、スペクトラピール、フラクショナルレーザーなどと同時に行うとより効果が高まります。