毛孔性苔癬(二の腕のぶつぶつ)

毛孔性苔癬

毛孔性苔癬とは

二の腕、背中、頬の毛穴に一致したブツブツができる疾患です。
女性に多く、小児期よりありますが、思春期に症状が顕著になり、その後加齢とともに目立たなくなってきます。

原因

常染色体優性遺伝で子供が3人いると、そのうちの1人は親から受け継いで発症するようです。
その他ホルモン、ビタミンの代謝異常、外的刺激などの複数の要因が絡み合って毛穴に角栓が詰まり発症します。

治療

毛孔性苔癬は毛穴の周囲の角質が部分的に分厚くなり、毛穴の周りが膨らみ、ざらつきやぶつぶつの状態になっているので、分厚くなった角質を取り除く治療をします。

尿素製剤(ケラチナミン・パスタロン)

保険診療で用いられる最も一般的な治療が尿素製剤の塗布です。
分厚くなった角質層に潤いを与え、肌を柔らかくしてくれます。

ザーネクリーム

ビタミンAが含まれるクリームです。ビタミンAはターンオーバーを正常化し角質を取り除く作用があります。

サリチル酸ワセリン

ワセリンにサリチル酸が含まれている軟膏です。サリチル酸は角質を溶かす作用があります。

ビタミンD3製剤

ビタミンDの塗り薬は角化異常を正常化する作用があり、乾癬の治療薬として用いられています。
毛孔性苔癬には保険適用外ですが、臨床ではよく用いられる外用剤の一つです。