アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎の症状と原因

くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主な症状です。
アレルギー性鼻炎には一年中症状がでるもの(通年性アレルギー)と特定の季節のみに症状がでるもの(花粉症)があります。
原因となるアレルギー物質(アレルゲン)は日本ではハウスダスト(ダニ)が最も多く日本人の4人に1人がハウスダストアレルギーといわれています。
花粉症はスギ、ヒノキが有名ですが、幸い沖縄にはありません。しかし沖縄にも花粉はあるようで2~3月に飛散するリュウキュウマツ、5~8月に飛散するイネ科の花粉、4~6月に飛散するモクマオウ科などがあるようです。

【 沖縄でも確認されている花粉 】
  • モクマオウ科
  • ブナ科
  • ツツジ科
  • ソテツ科
  • ヤマモモ科
  • マツ科
  • クワ科
  • カバノキ科
  • イネ科
  • キク科
  • オオバコ科
  • ガマ科
  • アカザ科
  • イラクサ科
  • その他

アレルギー性鼻炎の検査

当院では鼻汁中好酸球染色、View 39、イムノキャップラピッドを実施しています。

allergic01
鼻汁中好酸球染色

鼻汁を採り、顕微鏡で好酸球と好中球を観察する簡単な検査
アレルギー性鼻炎による症状か、急性鼻炎(かぜ)や副鼻腔炎による症状かを大まかに判定できます。
数分で検査結果がでます。

View39

View39とは、重要な39項目のアレルギー検査を、少量の採血で測定できるアレルギー検査です。 症状を引き起こしているアレルギーを知ることで対策や治療の助けとなります。

吸入系抗原
ヤケヒョウダニ かもがや
ハウスダスト1 おおあわがえり
ネコ皮屑 ぶたくさ
イヌ皮屑 よもぎ
ゴキブリ アルテルナリア
アスベルギルス
すぎ カンジダ
ヒノキ マラセチア(属)
はんのき(属) ラテックス
しらかんば(属)
食餌系抗原
卵白 カニ
オボムコイド キウイ
ミルク リンゴ
小麦 バナナ
大豆 鶏肉
そば 牛肉
ピーナッツ 豚肉
まぐろ
ごま さけ
エビ サバ
図1.View 39の検査対象

~View 39の特徴~
・少量の採血で複数のアレルゲンについて調査することができる
・39種類のアレルゲンについて一度の検査で分かる
・結果が数値で示されるため、各アレルゲンに対するアレルギー反応の強弱が分かる

イムノキャップラピッド

イムノキャップラピッドは、ハウスダスト系と花粉系の計8種類のアレルゲンに対して 検査することができます。
(検査の対象となるアレルゲンは図2を参照してください)

イムノキャップラピッド
図2.イムノキャップラピッドの検査対象

~イムノキャップラピッドの特徴~
・指先からわずかな血を採取するだけでOK、注射による採血が不要
・小さなお子様でも簡単にできる
・検査結果がわずか20分で分かる

検査費用(3割負担)
鼻汁中好酸球検査 500円程度
View39(追加1項目) 5,000円程度(500円)
イムノキャップラピット 3,100円程度

アレルギー性鼻炎の治療

当院ではそれぞれの症状に合ったお薬を使い分けています。

  1. 抗ヒスタミン薬
  2. 第2世代抗アレルギー薬
  3. 抗ロイコトリエン薬:モンテルカスト
  4. 点鼻薬:ステロイド点鼻
  5. 点眼薬:アレジオン・リンデロン
抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)

現在アレルギー性鼻炎で最も多く使われている薬は第二世代抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)で各社からたくさんの種類が販売されています。
昔の抗ヒスタミン薬を第一世代と呼び、これらのお薬は非常に眠気も強い薬でしたが、第二世代抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)は、比較的眠気が少なくなっています。

よく使われる抗アレルギー薬の使い分け
抗ヒスタミン薬の使い分け
図3.第二世代抗アレルギー薬の強さと眠気の比較

上にいくほど効果が高くなり、右に行くほど眠気が強くなります。
ザジテン、レミカット、セルテクトはかなり古い薬であり、第一世代抗ヒスタミン薬と同じくらい眠気が起こりやすいため最近はあまり使いません。高い効果を期待する場合はアレロックやザイザルを処方します。
眠気が困る運転手や受験生などはビラノア、アレグラ、クラリチンを処方します。これらは眠気が少なく、運転に注意が必要とする記載もありません。
ビラノアは比較的新しい薬で眠気が起きないうえに、効果もザイザル同等といわれているお薬です。
ルパフィンは抗ヒスタミン作用に加えて抗PAF(血小板活性化因子)作用があり作用機序がやや異なる部分があります。
抗アレルギー薬(アレグラ)にα交感神経刺激薬(塩酸プソイドエフェドリン)が配合されたディレグラは鼻閉によく効きます。
第一世代抗ヒスタミン薬や第一世代抗ヒスタミン薬に少量のステロイド薬を合わせたセレスタミンは症状が強い場合に追加で処方することがあります。

抗ロイコトリエン受容体拮抗薬

喘息の治療にも使われるキプレス・オノンなどの抗ロイコトリエン拮抗薬は鼻づまりの症状の改善効果が高く、鼻つまり主体のアレルギー性鼻炎の人には抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)と併せて処方することが多いです。

点鼻薬

症状が強い場合は点鼻薬の併用をすることもあります。

・ステロイド点鼻薬
ステロイド点鼻薬はあまり即効性がありませんが、毎日きちんと使用すると効果が大きいです。

・血管収縮点鼻薬
鼻閉が強い場合には即効性があり非常によく効きますが、継続使用により薬剤性鼻炎(効かなくなり鼻閉が持続する)が起こるためおすすめしません。

当院で行っている上記以外の特殊な治療

抗アレルギー薬や点鼻薬はあくまで症状を抑える薬なので、やめてしまえば再び症状がでることになります。

松本院長

当院ではアレルギー性鼻炎でお困りの方に、他のクリニックではあまり行われていない3つの治療の選択肢を用意しております。

  1. ダニアレルギーの舌下免疫療法(特異的減感作療法)
  2. ヒスタグロブリン+ノイロトロピン注射(非特異的減感作療法)
  3. 鼻レーザー治療
ダニアレルギーの舌下免疫療法(ミティキュア)
ミティキュア

ダニアレルギーとは

ダニアレルギーは季節を問わず一年を通して症状が出るアレルギー(通年性アレルギー)で、日本人の約25%(4人に1人)が罹患していると言われています。

舌下免疫療法(ミティキュア)とは

3~5年間ミティキュアを舌下投与する治療で、ダニアレルギーを根本から治療することができます。
5歳以上のお子様で開始できます。

ミティキュアの効果

年齢が低いほど効果が現れやすいといわれています。
ミティキュアによる舌下免疫療法を約1年間行うと約8割に人に効果があります。
早い人で治療開始後2~3ヶ月で効果が現れてくるようです。

費用(3割負担の場合)

初めにアレルギー血液検査が5,000円程度
月1回の通院で2,000円程度
※診察代が別途かかります。

アレルゲンナビ
ヒスタグロビン+ノイロトロピン注射(非特異的減感作療法)
ヒスタグロブリン

ヒスタグロブリン

ヒスタグロブリンは人免疫グロブリンに微量のヒスタミンを加えた配合剤です。
好酸球浸潤抑制作用とかゆみ物質ヒスタミンの放出を抑え、更にヒスタミンに対する抵抗力を得ることでアレルギー症状を改善します。

成分であるヒト免疫グロブリンは国内の献血血液から製造されています。
感染症のリスクを排除するために最高水準の安全対策が行われています。
1967年に国内で発売以来、一度も感染症を引き起こしたことはない安全性の高い薬剤です。

ノイロトロピン

ノイロトロピンはワクシニアウイルスを接種したウサギの炎症皮膚組織から抽出したエキスをもとに作っています。
好酸球浸潤抑制作用と鼻粘膜副交感神経受容体数の調節作用でアレルギー症状を改善します。
ヒスタグロビンとは別の機序で働くために、さらなる相乗効果が期待できます。

適応疾患

  • アレルギー性鼻炎
  • 血管運動性鼻炎
  • 気管支喘息
  • アレルギー性皮膚疾患(アトピー性皮膚炎・蕁麻疹・慢性湿疹)

有効率は50~70%といわれています。

注意事項

激しい喘息発作時、月経直前・月経中、妊娠中、著しく衰弱している、ステロイドを使用している方はヒスタグロブリンが使えません。
ヒスタグロブリンを含めたヒト血液を原料とした製剤を使用した方は献血を控えることが求められています。
生ワクチン(麻疹・風疹・おたふくかぜ・水痘ワクチン)の効果獲得に対しても影響を与える可能性があるため、ワクチン接種から最低2週間あける必要があります。

治療スケジュール

週に1回~2回 計6回注射し1クールとなります。
十分な効果が表れない場合は増量し、更に1クール行うこともあります。
現れた効果を維持するためには3~4ヵ月ごとに1回の注射を反復します。

費用(3割負担の場合)

ヒスタグロビン・ノイロトロピンとも、保険診療での治療が可能です。
初診で1,200円程度 再診で1,000円程度
※診察代が別途かかります。

アレルギー性鼻炎に対するレーザー治療
アレルギー性鼻炎に対するレーザー治療

鼻粘膜をレーザーで焼灼することで、鼻づまり、鼻水などのアレルギー症状を和らげる治療です。
危険性や後遺症がなく、日帰りで安全に行える手術として普及しています。
個人差はありますが、レーザー治療の改善率は鼻づまりで80%、鼻水で50%、1回の治療で1~2年効果が持続するといわれています。

レーザー焼灼術前後
手術の流れ

術前診察

手術前に診察を行い全身状態と鼻の状態を確認します。
効果的にレーザー焼灼を行えるよう、ファイバースコピーで鼻内を観察します。

術前診察

鼻内の表面麻酔

粘膜収縮薬と局所麻酔薬をスプレーで噴霧後、麻酔ガーゼを30分~1時間鼻内に置き念入りに表面麻酔を行います。
これによりレーザー照射中にほとんど痛みを感じません。

レーザー照射(粘膜焼灼)

診察イスに座りレーザーで鼻粘膜を焼灼します。
下鼻甲介を重点的に焼灼することで効果がでます。
両側で10~15分程度で終了します。
煙が発生しこげるにおいがします。呼吸は口で吸って鼻で吐くように行ってください。
痛みがあるときは遠慮なく教えてください。

レーザー照射

手術後の注意点

そのまま仕事や学校に行ってもかまいません。
当日のシャワー浴もOKです。
当日は運動や飲酒は控えましょう。
軽度ですが痛みを感じる場合もありますので鎮痛薬、感染予防の抗生剤、焼灼による刺激で一時的に鼻症状が悪化しますので抗アレルギー薬を処方します。
手術直後から1~2週間程度、鼻水・鼻づまりが逆にひどくなり、鼻血が混じったり、ゼリー状分泌物やかさぶたがでますが心配いりません。治療後1~2週間は鼻そうじのため通院してください。

手術費用(3割負担の場合)

鼻咽頭ファイバー込み 10,530円
※診察代、お薬代が別途かかります。

注意事項

・小学校高学年(鼻麻酔やレーザー焼灼中に十分な安静が保てる年齢)から行うことができます。
・妊娠中も行うことができます。
・麻酔の時間も考慮し、午前は10時30分、午後は16時30分までに受付を済ませてください。
・当日の手術が可能ですが、混雑状況・その他の事情で後日予約になる場合があります。
(電話098-861-1010にお問い合わせください)